状況対応型リーダーシップ3

◇技能がありながらやる気を欠く実行者:発達段階③

<適正能力:高 やる気:まちまち>


この発達段階にある人は、高水準の業績をあげるにあたって必要な「適正能力」を持ち合わせています。しかし、やる気はまちまちです。それは、「やる気」の構成要素である「自信」または「動機づけ」の問題によるものがほとんどです。


ここで、やる気の原則について学んでおきたいと思います。

・「自信」というのは、人間の持つ自己確信、つまりそれほどの監督を受けなくても仕事を十分にやっていけることができるという気持ちの強さであり、「動機づけ」というのは、仕事を立派にやることへの関心(興味)と熱意です。


仕事を十分にやっていける適正能力(知識と技能)を持ち合わせながら、気持ちが入らない、興味や関心が低く、熱意がないというときという場合は、これらを探ってみましょう。思っていたよりも辛くてむずかしそうだとわかったとき。あるいは、自分の努力が認められていないと感じたとき。また、あるときは、退屈でうんざりしてしまい、やるに値しない仕事なのだと考えたときなど。


すなわち、技能がありながらやる気を欠く実行者《適正能力:高 やる気:まちまち》の人たちには、『援助型』のリーダーシップスタイルが合っています。自信が問題ならば、援助や励ましや、適切な称賛が必要なのです。動機づけが問題ならば、よく話を聞き、問題解決への援助、意思決定に関する責任を部下と分かち合うこと、などが必要です。


次回は、状況対応型リーダーシップ4

◇自律した実行者:発達段階④

《適正能力:高 やる気:高》